子供に家庭で勉強を教えるとき、ついつい怒ってしまった経験はありませんか?
毎日の宿題はもちろんのこと、夏休みの長期休暇になると、子供に勉強を教えるのが大変…
ストレスがたまる…
怒りすぎて、子供が泣いてしまった…
小学生がいる家庭では、そんな話をよく耳にします。
教えているうちに、ついつい熱くなってしまい、何度説明しても子供が理解してくれないと、カッとなってしまい、子供を怒ってしまう…。
これは、家庭学習中に、たくさんの親がやってしまっていると思います。
怒られた子供は、泣き出してしまい、勉強をやりたがらなくなる…。
悪循環ですよね。
今回は、わが家の経験をもとに、親が子供に勉強を教える時に気を付けたいことなどについて書きたいと思います。
子供に勉強を教えるとついつい怒ってしまう!
家庭学習中、子供に親が勉強を教えようとすると、ついつい怒ってしまうことってありますよね。
何度説明しても、子供が理解してくれない…。
成績が悪い子供に教えるから、腹が立つのでしょうか?
そんなことはありません。
成績が悪い、頭が良い、そんなことは関係ありません。
わが子に教えるからこそ、教えているうちに、親はどんどん熱くなってしまいます。
子供に理解してほしい、きちんと学んでほしいと、一生懸命になりすぎてしまい、それが子供に伝わらないとイライラしてきてしまうのです。
私事ですが、私は学生の頃、塾講師のアルバイトをしたことがありました。
その時は、成績がいい子、成績があまりよくない子、いろんな子に教えましたが、教えている途中に、イライラすることはほとんどありませんでした。(あまりにも、話を聞かない子には、少し腹が立つことはありましたが)
あんなにたくさんの子に教えても、イライラすることはなかったのに、自分が親になり、わが子に教えるとなると、毎回のようにイライラしてしまうのです。
なぜなのでしょうか。
やはり、わが子を想うがばかりに、一生懸命になりすぎて、親は子供に勉強を教えるときに怒ってしまうのだと思います。
これは、勉強に限ったことではありませんよね。
近所にピアノの先生をしているママ友がいますが、わが子は、違うピアノ教室に通わせているそうです。
「自分で教えられるのに、わざわざ他で習わせるなんて、もったいなくない!?」
と、ママ友に聞いたことがありますが、やはりわが子には教えきれない。
教えているとイライラしてしまう…。とのことでした。
イライラしながら教えても、上達しないことがわかっているからこそ、他で習わせているそうです。
このように、親がわが子に教えることは、なかなか難しいことなのかもしれません。
だからこそ、最近では、塾の低年齢化が進んでいるのかもしれません。
親が教えようとすると、子供もついつい甘えがでてしまい、なかなか言うことを聞かない→それに対して親がイライラして怒ってしまう→子供が勉強をしたがらなくなる。
この負のループに陥らないためには、いったいどうしたらいいのでしょうか。
次に、小学生に親が勉強を教えるときに気を付けたいことについて書きたいと思います。
小学生に親が勉強を教える時に気をつけることは?
小学生のわが子に親が勉強を教えるときに一番気を付けなければいけないことは、子供がやる気をなくすような怒り方をしないことです。
子供に教えている時に、ついカッとなって、「どうしてこんな問題がわからないの?」「バカじゃないの!」と、子供をけなすような言葉を使っていませんか?
つい、口走ってしまいがちですが、子供をけなすような言葉は、絶対に使わないでください。
大好きなお母さんから、傷つく言葉を発せられた子供は、すごく落ち込みます。
そして自分は、頭が悪い、勉強ができない子なんだと、ネガティブな感情が、心に植え付けられてしまうのです。
毎回、子供のことを叱りながら勉強を教えていると、子供は勉強が嫌いになってしまいます。
さらには、自己肯定感が低い子供になってしまうのです。
では、子供に勉強を教えるとき、親はどのように接すればよいのでしょうか。
勉強を教えるのが上手な親は、常に見守る姿勢でいる親だといいます。
教育熱心なあまり、わが子に一生懸命勉強を教えようとして、解き方をすぐ教えようとしてしまう親がいます。
でも実はこの行為、子供の学ぶ楽しみを奪ってしまっているのです。
子どもは、自分で考え、頭の中でひらめいたとき、答えを導きだしたとき、快感と感動を得ることができます。
大人でも、クイズ番組の答えを自分でひらめいた瞬間の感動ってありますよね。
その時の気持ちを思い出してみてください。
あのひらめき、感動が、子供が勉強をすきになるチャンスなのです。
それにもかかわらず、勉強をどんどん進めたくて、早く理解してほしいからといって、親が横から口を出してどんどん解き方を説明してしまったらどうでしょう。
子供は勉強をつまらないとおもってしまいます。
あげく、できずに親に叱られてしまったら、もう事態は最悪です。
子供が答えを出せなくて諦めそうになっている時、怒ったり口出しするのではなく、やさしく見守りながら、ヒントをだしてあげましょう。
決して答えをいうのではなく、ヒントを段階を踏んでだしていきましょう。
しまいには、ほとんど答えをいっているようなヒントになってしまうかもしれませんが、それでもいいのです。
子供が自分で解けた!自分でひらめいた!と実感できるようにしてあげることが大切です。
子供に泣きながら勉強させても効果がないの!?
子供が勉強をする時、横から口を出すのではなく、見守る姿勢で、子供が困ったときにヒントをだしてあげることが必要と書きました。
でも、そう心がけていても、うまくいくときばかりではありません。
こちらが怒っていなくても、子供が勉強中に泣き出してしまうことはあると思います。
子供が泣きながら勉強する意味はあるのでしょうか。
そうまでして勉強して、果たして効果は得られるのでしょうか。
まず、勉強中に子供が泣くのには、いくつかの理由が考えられます。
●内容が理解できない
●間違えるのが嫌
●勉強をしたくない
●問題を解こうとしてもできなくて悔しい
●間違いを親に指摘され、怒られるのが嫌
自分に置き換えて考えてみてください。
思いっきり泣いた後、なんだか気分がすっきりした、開き直れたという経験はありませんか?
思いっきり泣くことって、実はすごくストレス発散になるんです。
ですから、子供が勉強中に泣きだしたとき、無理に泣き止ませて、勉強を継続させたり、泣きながら勉強させてはいけません。
泣き出してしまったら、いったん勉強は中断させましょう。
泣いているところを、さらに怒ったりしては絶対にいけません。
泣くのを我慢させることで、子供はさらにストレスが溜まってしまいますし、泣きながら無理やり勉強したという辛い経験が、記憶に残ってしまいます。
そうした記憶が残ることで、勉強がどんどん嫌になってしまう子供もたくさんいるのです。
勉強中に泣きだしてしまった場合は、我慢させないで、思いっきり泣かせてあげることが大切です。
子供は、悔しい気持ちで泣いていることが大半です。
そっと見守り、子供がたくさん泣いて落ち着いてから、やさしくフォローしてあげるようにしましょう。
また、泣いている時は、イライラして泣いていることも多いはずです。
問題がなかなか解けなくて、イライラしてしまい、泣き出してしまうんですね。
一度イライラしてしまうと、大人でもそうですが、頭が働かなくなってしまい、普段簡単にできるような問題すら解けなくなってしまいます。
そうすると、さらにイライラしてしまい、これでは、負のループに陥ってしまいます。
ここで、子供の様子をみた親までイライラしだしてしまえば、もう事態は最悪です。
このような状況にならないためにも、子供がイライラして泣いている場合は、勉強から離れて違うことをさせることをおすすめします。
どうせ勉強しても頭に入らないのです。
イライラして泣いた記憶だけ残ってしまいます。
「わからないなら、後で一緒に考えよう。気分転換に、自分の好きなことをしばらくしていいからね。」など、やさしく声をかけ、しばらくは子供の好きなようにさせましょう。
しばらく好きなことをした子供は、きっともう一度、親にわからないところを聞きにくるはずです。
その時は、答えが導けるようなヒントをだして、子供の手助けをしてあげましょう。
この方法で、取り組めば、子供が勉強嫌いになることを避けることができるはずです。
泣いている子供に、無理やり勉強させても時間の無駄です。
教育熱心な親によくあることですが、つきっきりで子供に勉強を教え、子供がわからなくて泣き出しても、理解するまで永遠と、勉強を教えてしまいます。
教えているうちに、自分も熱くなってしまい、なんとか分からせたいと、子供の気持ちを無視して、親が必死になってしまうんですね。
これは、非常によくありません。
途中からきっと子供の頭は、働いていません。
それどころか、こんな方法を続けていれば、どんどん勉強嫌いになってしまい、今後勉強させていくことがもっと大変になってしまいます。
泣いてしまったら、子供が自分で気持ちを切り替えられるまで、親は待ちましょう。
一旦放置するくらいの気持ちで大丈夫です。
ずっとつきっきりで指導されるよりも、ある程度、放置されたほうが(見守りは必要ですが)子供は気分を切り替え、また勉強しようという気持ちになるものです。
小学生の勉強は楽しく学べる工夫が大切!!
小学生の勉強というのは、とにかく楽しく学べる工夫が大切です。
低学年のうちから、がむしゃらにドリルをやらせて、たくさん勉強させたからといって、将来頭がよくなるかと言われると、そんなことはないのです。
もちろん、何も勉強しないよりは、真面目に家庭学習をしている子のほうが、成績がいい子が多いのは、間違いありません。
小学校低学年、中学年くらいの子までは、まだ非常に素直です。
親が勉強させようとすると、お母さんに褒められたくて頑張って勉強する子も多いと思います。
でも、それを利用して、親が厳しく勉強させたところで、いつかその子は、成績が伸びずに悩むときがくるでしょう。
小学生のうちは、真面目に勉強して成績が良かったのに、中学生、高校生と進級していくうちに、成績が伸び悩んだという子が実はたくさんいるのです。
では、どういう子が、将来成績が伸びていくのでしょうか。
それは、勉強を楽しいと思えた子、または何か目標を見つけた子です。
勉強って楽しい!もっともっと勉強したい!そういう感情が芽生えた子の伸びる力はすごいです。
子供は興味を持ったこと、楽しいと思ったことは、とことんやりたいと思うのです。
また、勉強する目標を見つけた子も強いです。
将来の夢とまではいかなくても、自分はこうなりたい、そういった目標があると、人は頑張れるものです。
しかし、勉強があまり好きではない、楽しくない、何のために勉強するのかわからないと思いながらも、我慢して勉強している子はどうでしょう。
頑張って勉強しているのですから、とても偉いし、頑張り屋だと思います。
でも、我慢して勉強するのには限度があります。
いつかすべてが嫌になってしまい、頑張れなくなってしまうのです。
ですからまずは、勉強って楽しい!そう子供が思えるような勉強の仕方を親が工夫してあげることが大切です。
子供のやる気を引き出すのも、やる気をなくさせるのも、親の行動がとても大切になってきます。
いくつか、子供が楽しく勉強できる工夫をご紹介したいと思います。
子供に、なぜ勉強するのかを親がきちんと話す。
意味もなく勉強させられるのと、ちゃんと勉強する意味を理解して勉強するのでは、子供の取り組みかたも変わってきます。
勉強することで、将来の夢に近づくことや、勉強する意味などについて、子供と話しておくことが大切です。
そのためには、日ごろから子供とコミュニケーションをとる時間をたくさん作り、将来の話などいろんな話ができる関係づくりをしておくことも重要です。
勉強している子供をたくさん褒めてあげる
子供にとって、大好きなお母さんやお父さんに褒められるほど、うれしいことはありません。
お母さんに褒められたい!お父さんを喜ばせたい!と思うことが、勉強をする動機になり、また褒められることで、子供は勉強が楽しくなります。
勉強を頑張った後は、ご褒美をあげる
子供にご褒美を与えることも、勉強をやる気にさせる一つの手段ではあります。
ご褒美をもらうために、勉強するなんて…と、否定的にとらえる方もいるかもしれませんが、小学生のうちは、そういうきっかけでも、悪くないと思います。
ご褒美のために頑張ることで、成績が上がれば、子供はうれしくなり、さらに勉強するようになるのです。
勉強をするきっかけづくりとして、ご褒美制度を導入するのは、いい方法だと思います。
ご褒美は、物とは限りません。
ワークをここまでやったら、テレビゲームを1時間していいよなど、そういうご褒美も効果的だと思います。
小さな目標があれば、子供は集中して勉強します。
やる気もなく、だらだらして勉強するより、効率よく学習できるはずです。
普段の生活に関連づけて学習させる
ワークに取り組むことだけが、勉強ではありません。
生活の中に、勉強はたくさん関連付けることができます。
ケーキを切る時、何等分にするかで、割り算の勉強ができます。
家庭菜園に取り組むことで理科の勉強になります。
普段からニュースの話題について親子で語り合うことで、社会の勉強になります。
生活の中から、子供にたくさんの学びを与えることが大切です。
また、子供が興味をもったこと、疑問に思ったことには、一緒に調べたりしてとことん付き合うことが大切です。
そうやって、生活の中から学んだこと、自分が興味をもって調べたことというのは、子供の中で記憶に残りやすいものです。
すぐに、成績につながらなくても、普段の生活から学ぶという姿勢を続けていれば、後々すごく成績が伸びる子になるのです。
子供が楽しく学べる工夫についていくつかあげてみました。
親が、子供の宿題やドリルを採点して、勉強させるだけが学習ではありません。
日ごろから子供とたくさん会話し、生活の中から興味を持つことを探し、親子で楽しんで学習することはとても大切です。
まとめ
今回は、小学生に親が勉強を教えるときに気を付けたいことなどについて書かせていただきました。
成績を上げるためには、もちろん塾に通うのも有効的です。
でも、家庭学習だけでも、工夫すれば成績を伸ばしていくことは十分可能です。
ただそのためには、親のかかわり方がとても大切です。
間違えれば、親子関係も悪くなり、子供のやる気も奪ってしまうのです。
親は、子供に勉強を強制しない、見守りながらやさしくフォローする、子供が興味を持ったことは、とことん付き合うといった姿勢を大切にしてほしいと思います。