小学校に入学すると、ほとんどの学校では、給食が始まります。
給食を食べるのが楽しみで学校に通っている子もいるくらい、子供たちは学校の給食時間が大好き。
でも、食べるのが遅い子や、好き嫌いがある子のママたちは、「うちの子、時間内に給食を残さず全部食べれるかしら」「好き嫌いが多いけど、給食を食べれるかしら」と、心配している方も多いと思います。
そこで今回は、小学校の給食時間は何分くらいなのか、好き嫌いがある子はどうしているのか、私語禁止の真意やメリットなどについて書きたいと思います。
入学前に知っておくことで、安心して小学校に通えると思いますので、参考にしてみてください。
小学校の給食時間は何分くらい?
学校によって、多少の違いはありますが、小学校の給食時間は、大体40分くらいとってあります。
だからといって、40分間かけて食べていいわけではありません。
手洗いをして、給食当番が給食の白衣に着替え、給食と食器を取りに行き、みんなに配膳します。
みんな揃って「いただきます!」をして、やっと食べ始めます。
その後、食べ終わったらそれぞれ食器を戻し、牛乳パックを捨てるなど後片付けをして、給食当番はまた、食器を返しに行きます。
この一連の流れを行うのを40分間で済ませなければならないのです。
ですから、実際に給食を食べる時間は、20分くらいと考えていいでしょう。
低学年のうちは、準備や後片付けにも時間がかかってしまうため、多少時間がズレこんでしまい、給食の後の昼休みの時間が減ってしまう場合もあるかもしれません。
もちろん入学したての頃は、4時間目の授業を少し早めに終わらせて、給食の準備を少し早めに始めるといった配慮もされると思います。
それにしても、食事をする時間はそんなに長くありません。
幼稚園や保育園で食べるのが遅かったというお子さんは、入学する前に20分以内で食べられるような練習をしておいたほうが良いでしょう。
食べるのが遅いと、時間内に食べきれず、食べる量が少なくなってしまうかもしれません。
そうすると、十分な食事をとれず、学校にいるうちにお腹がすいてしまうことになります。
ゆっくりよく噛んで食べることは、とても大切ですが、ある程度、みんなに合わせて食事を終えられるように練習しておくことは大切だといえます。
小学校の給食は私語禁止って本当!?
小学校の給食時間は、私語禁止らしいよ!!
こんな、噂を聞いたことがありませんか?
私は、息子が小学校に入学する前、こんな噂を聞いてとても驚いたことがありました。
でも、そんなわけがありません。
もちろんこれはデマでした。
息子に聞いても、給食時間は、お友達とお話ししながら楽しく食べているそうです。(もちろんおしゃべりばかりして、食事が進まない子は注意されますが)
では、どうしてこんな噂が出回ったのか。
それは、感染症の予防をする時の話だったのです。
普段の給食は、楽しく行っている学校ですが、冬場にインフルエンザなどが流行っているときは、状況が変わります。
小学校は集団生活のため、クラスでインフルエンザの子が出たりすると、あっという間に感染が広がります。
ですから、インフルエンザ等の感染症が流行り始めると、全員マスク必須になります。
そして給食中は、「私語禁止」となる学校(クラス)もあるのです。
しゃべることで、飛沫感染が広がるのを防ごうと、給食の時に班分けをせず、黙って食べるそうです。
もくもくと給食を食べる光景はかなり異様なことでしょう。
「サイレント給食」と呼ばれ、冬場などに実施している学校があります。
このサイレント給食が、「給食の時間は私語禁止らしいよ!」という噂につながってしまったようです。
サイレント給食というと、すごく残酷で寂しい気もしますが、感染症の広がりを抑えるためには必要なことなのかもしれません。
ということで、普段の給食は、私語禁止では決してなく、お友達と食事を味わいながら楽しむ時間なので、安心してください。
もし、感染症予防という観点ではなく、普段から「私語禁止」をルールにしている先生がいたら、少し問題があると思います。
お子さんがそのルールを辛く感じているようでしたら、他のママにも話を聞いたりして、学校長などに相談してみることをおすすめします。
小学校の給食で好き嫌いがある子はどうしてる?
食べるのが遅いという悩みのほかに、好き嫌いがあるという悩みをお持ちのお子さんもいると思います。
どうしても食べられないものが給食のメニューで出たらどうしよう…。
無理やり食べさせられるのかな…?
不安を抱えていると思います。
でも、そんなに深刻にならなくて大丈夫です。
確かに昔は、「給食は何でも残さず食べること!」と強く言われていたように思います。
食べられない場合は、食べきるまで一人だけ居残りさせられるということもありました。
でも、最近では、無理やり食べさせる先生はほとんどいなくなってきています。
体罰の問題もありますし、最近はアレルギーの子も非常に増えています。
給食を無理やり食べさせることに疑問を抱く保護者も多く、学校の方針としても無理強いをしない方向へと変わってきています。
ただし、だからといって、好き嫌いして、嫌なものは全部残していい!というわけではありません。
好き嫌いせず、何でも食べることは、その子の健康な体作りのためにもとても大切なことです。
少しずつでもいいので、好き嫌いをなるべく減らしていく努力はしてみましょう。
配膳の時、嫌いなものは、少量にしてもらうことはできると思いますが、一口でもいいから、食べる努力をしましょう。
家では食べられないものでも、お友達がみんなおいしそうに食べていたら、自分も食べてみようという気持ちになるかもしれません。
給食は、好き嫌いを克服するチャンスでもあるのです。
毎月一回、毎日の献立を記載した給食だよりが配られます。
そこには、食材など詳しく記載してありますので、嫌いなメニューが出る日を保護者も知ることができます。
嫌いなメニューが出た日は、お子さんがどのくらい給食を食べることができたか、ぜひお子さんに聞いてみてください。
もし、お子さんが「頑張って食べた!」「おいしかったよ!」などと、教えてくれた時は、大げさなくらい褒めてあげましょう。
お母さんが褒めてくれたという自信がつき、少しずつ好き嫌いを克服していけるかもしれません。
決して食べきれなかったことを責めるのではなく、少しでも食べられたことを褒めてあげてほしいと思います。
わが家の息子も、小学校に入学するまでずっと、トマトを食べることができませんでした。
それがある日、給食でトマトが出た時、すんなり食べたというのです。
「みんなが『おいしい!おいしい!』ていうから、食べてみたら、すごく甘くておいしかったよ!」と、嬉しそうに報告してくれたのです。
あんなに食べたがらなかったのに、どんなに工夫しても食べてくれなかったのに、それはもうびっくりしました。
やはり、お友達とみんなで食事をすることの大切さを実感させられました。
「みんなも食べているからぼくも食べてみよう!」そう思ったそうです。
息子の場合、食わず嫌いだったのでした。
トマトの見た目が気持ち悪くて、どうしても食べられなかったけど、食べてみたらおいしかったと聞いたときは、なんだか笑ってしまいました。
好き嫌いが多くて悩んでいるママさんたちに伝えたいです。
そんなに思い悩まなくても大丈夫です。
ちょっとしたきっかけで嫌いなものが食べられるようになることはよくあることです。
無理強いさせて食べさせて、その思い出を子供に植え付けてしまうほうが、トラウマになってしまいます。
好き嫌いがある子も、学校給食を楽しんで食べられるように、少しずつ克服していけるように、学校でも家庭でも無理強いせず、見守りながら対応していくのがベストです。
小学校の給食の量はどのようにして決められているの?
さて、小学校の給食の量について気になっている方も多いと思います。
小食の子は、全部食べれるか不安ですし、逆に良く食べる子の場合は、給食が足りるのか心配だと思います。
先に述べたように、給食で嫌いなものが出た場合や小食の子の場合は、配膳の時に、「少しにしてほしい」と申告できる場合がほとんどです。
また、たくさん食べたい子の場合は、「大盛にしてほしい」と頼むことができます。
でも、低学年の場合、自己申告が過大になる場合がよくあります。
大盛食べたい子も、まずは普通に配膳してもらい、その後食べれそうだったらおかわりするというルールを作っている先生が多いようです。
さて、ここで気になるのが、小学校の給食の量はどのように決められているかということです。
食べられる量には個人差があると思いますが、何を基準に給食の量を決めているのでしょうか。
1回の給食で1人の児童・生徒に提供する給食の量は、学校給食法で熱量(カロリー)や栄養素をもとに算出した「摂取基準」が目安となっています。
目安は、低学年(1・2年)、中学年(3・4年)、高学年(5・6年)に分けられ、例えば低学年は560キロカロリー、中学年は660キロカロリー、高学年は770キロカロリーといった具合になるように定められています。
きちんと計算されて、給食の量と献立は決められているわけです。
低学年の場合、うまく配膳できず、量にむらがあっては困るので、担任の先生がそばについて、量を確認しながら配膳するようになっています。
大体の学校では、給食試食会というのが設けられ、保護者が実際の給食を食べられる日があります。
子供たちが普段、どんな給食を食べているのか、保護者も体験できるのです。
貴重な機会ですので、ぜひ参加して、給食の量をチェックし、これくらいが一食の量の目安なんだということを確認するのもいいでしょう。
もう少し、うちの子は食事を増やしたほうがいいなとか、少し食べすぎかなと、比べることができます。(もちろん、神経質になりすぎなくても大丈夫ですが)
ご家庭での食事の量の参考にしてみてください。
小学校の給食のメリットって何?
次に、小学校の給食のメリットについて見ていきましょう。
栄養のバランスがいい。
栄養士が学校給食法で熱量(カロリー)や栄養素をもとに算出した「摂取基準」を目安にして献立をたてているので、栄養バランスがきちんととれた食事をすることができます。
たくさんの食材が使われているため、好き嫌いを克服することにつながる。
献立メニューを見ていると毎日いろんな食材をつかったメニューが提供されています。
普段家庭では食べないメニューも出たりするので、いつもと違った食べ方で好き嫌いを克服することにつながります。
塩分や糖分についても、量がきちんと管理されているので、生活習慣病のリスクが減る。
外食や店で売っている総菜を買ったりすると、どうしても塩分多めの食事になりがちです。
給食では、塩分や糖分の摂取量についてもきちんと管理されているので安心です。
お友達と一緒に食べることで、会話をしながら一緒に食事をすることの楽しさが学べる。
同じ食事内容でも、1人で食べる孤食よりも、みんなで一緒に食べるほうがおいしく感じます。
食べる楽しみを知ることは食育にもつながります。
給食当番を経験することで責任感がでる。
給食の時間は、給食当番が、配膳をしたり後片付けをしたりします。
こうしたお当番活動を行うことで、給食のありがたさを知ったり、責任感を持つことができ、子供たちの教育にもとてもいい影響を与えています。
温かい食事を食べることができる。
給食がなく、お弁当だったとしたら、冷たい食事をすることになります。
給食は作りたての食事を温かいまま食べることができます。
温かい食事はやはりおいしいですし、食も進みます。
生徒全員が公平に同じものを食べることができる。
家庭の事情により栄養面に差が出るお弁当とは違い、みんなで一緒のものを食べることができる給食。
義務教育において給食が提供されることは、とても大切です。
お弁当には入れにくいものも、給食で提供することができる。
お弁当には汁物などを入れることは難しいですが、そういったメニューでも給食では取り入れることができます。
ですから、マンネリ化しやすいお弁当とは違って、給食ではいろんなバリエーションにとんだメニューを提供することができるのです。
子供たちは飽きることなく、給食を食べることができます。
保護者の負担が減る。
お弁当の場合、忙しい朝に毎日作る必要がありますが、給食があると、保護者は作る手間がなくなり、かなり負担が軽減されます。
また、給食費はとても安く抑えられており、それにもかかわらず、メニューは充実しています。
金銭的負担もあまりなく、かなりコスパがいいのです。
給食は保護者にとってもかなりありがたい存在となっています。
このように、給食のメリットはたくさんあります。
夏休みに入り、給食がない生活を過ごしてみると、毎日給食が提供されていたありがたみを実感する保護者も多いと思います。
栄養面を考えて献立を立ててくれている栄養士さん、毎日暑い日も寒い日も一生懸命給食を作ってくれている調理師の皆さん、給食の食材を提供してくれている農家の方々など、給食提供には、多くの人が関わっています。
多くの人たちのおかげで、子供たちは、毎日暖かくておいしい給食を食べることができます。
給食に携わっているすべての人たちに、心から感謝したいと思います。
まとめ
入学前に知っておいてほしい、小学校の給食時間などについて書かせていただきました。
入学前、保護者の皆さんはいろんな不安を抱いていると思います。
でもきっと、お子さんたちは新しい生活に胸を膨らませ、ワクワクしているのではないでしょうか。
楽しみにすることはもちろんいいことですが、ご家庭では、子供たちが毎日楽しく学校に通えるよう、きちんと準備してあげることが大切です。
給食は、小学校に通う6年間、毎日あります。
これはとてもありがたいことです。
子供たちの成長と健康づくりに欠かせない存在です。
そんな素晴らしい給食を子供が嫌がってしまったら、それはとてももったいないことです。
子供たちには、毎日給食を楽しみにしてほしいですよね。
そのためには、最初が肝心です。
給食時間に食べ終わることができず、嫌な思いをすると、その後も引きずってしまうことになりかねません。
入学前に、ご家庭でも時間内に食べ終える練習はしておいたほうがよいでしょう。
また、箸使いについても、もう一度改めて、お子さんと練習してみてください。
箸がうまく使えない子は意外と多いものです。
そのため、給食を食べるのに時間がかかってしまっている子もいるのです。
もう一度、食事の仕方をきちんと見直し、小学校で始まる給食に備えてほしいと思います。