兄弟で一つのおもちゃを取り合う、これってよくある光景ですよね。
上の子のおもちゃをうらやましがって下の子が取ってしまう場合、上の子が下の子のおもちゃの方が楽しそうだと感じて、取ってしまう場合…どちらもあり得ます。
今回は、上の子が下の子のおもちゃを取るというパターンについて考えてみましょう。
むやみに上の子を叱るのは良くない、と分かっていてもとりあえず叱ってしまうというママは多いのではないでしょうか。
何かスムーズな対応があったら試してみたいですよね。
ちょっと考えてみましょう!
下の子のおもちゃを取るとき…上の子はどんな気持ち!?
下の子のおもちゃは上の子のおもちゃより単純で、ストレートな楽しさのあるものが多くありませんか?
パッと見て、視覚的に楽しそうだから、上の子は下の子のおもちゃに魅力を感じて取ってしまっているかもしれません。
特に下の子が楽しそうにそのおもちゃで遊んでいるとき、上の子はそのおもちゃが欲しくなるのではないでしょうか。
そんなときに「ちょっと貸して。」と下の子に声をかけたところで、貸してくれる可能性は低いですよね。
結果的に、上の子は下の子のおもちゃを取ってしまっているのです。
そんなとき、「ちゃんと頼んだのに貸してくれなかった。」「だから取った。」と上の子は考えているのではないでしょうか。
もし、兄弟の年齢が近かったら、おもちゃの種類も似ていることが多いでしょう。
そのような場合は、似たおもちゃでもちょっと違う相手のおもちゃが気になってしまうことはあります。
大人から見たらほとんど変わらないのに、子どもたちにとっては重要な違いだったりするのです。
相手のおもちゃの方が面白そうに見えてしまうのは自然なことですよね。
しかも、自分のおもちゃには飽きてしまったタイミングだったら、ちょっと他のおもちゃで遊んでみたくなるものです。
兄弟でおもちゃの取り合い 正しい対応はあるの!?
おもちゃの取り合いをしているときに正しい対応ができたらな、と感じているママは少なくないのではないでしょうか。
おもちゃを取った方の子どもを叱るのは当然の対応ですが、理由やその時の子どもの気持ちを理解してあげると、子どもの聞き分けも良くなります。
とにかく、「人のおもちゃを取るのは良くない!」と言われるだけでは、子どもの中にはモヤモヤした気持ちが残るでしょう。
本当はこんなことがあったのに、ママは自分のことを全然わかってくれていない…と感じているかもしれませんよ。
上の子が下の子のおもちゃを取ってしまったとき、特に頭ごなしに叱っていませんか?
上の子は下の子に優しくしなくてはいけない、というのは正しいですが、上の子だってまだまだ子供です。
下の子のおもちゃを使ってみたかった、という気持ちをまずは受け止めてあげましょう。
そして、何がいけなかったのかを教えます。
「貸して。」とお願いして、下の子が「良いよ。」というまでは待つべきであることを教えましょう。
そのとき下の子にも、遊び終わったら上の子に貸してあげるよう伝えます。
上の子なんだから我慢しなさい、というのは禁句です。
上の子は損なんだ、というネガティブな思いが残ってしまうからです。
また、上の子のおもちゃと下の子のおもちゃを一時交換することを提案してみるのも一つの方法です。
いろいろな案を試して、無理やりおもちゃを取ってしまう方法を避けさせるようにするのです。
兄弟のおもちゃは同じものを用意すれば解決する!?
いろいろな方法を試しても、うまくいかないのが兄弟というものです。
他のお友達と遊んでいるときは、きちんとルール通りに遊ぶことができていても、兄弟となると急に乱暴になったりします。
やはり、兄弟は身内であり気をつかわなくても良い相手である、という認識が子どもながらにあるのでしょう。
おもちゃを買うときに、同じものを用意すれば簡単ですね。
お互いに同じものを持っているのであれば、取り合う必要なんてありません。
しかし、なんでもかんでも同じものを買い続けることはできるでしょうか。
お菓子程度であれば同じものを買うことは簡単ですが、買い物金額が大きくなったときも全て同じものを買い続けるのは大変です。
普段から上の子のもの、下の子のものという概念を付けさせる方が楽ではないでしょうか。
まとめ
何でも取り合って、ママはもううんざりですよね。
男の子どうしの取り合いはけっこう激しいので、はらはらもします。
しかし、おもちゃの取り合いも、大切な経験のひとつなのです。
小さい頃からそのような経験を積んだ子どもは、大きくなってからも必ず良い習慣が残ります。
兄弟がいるからこそできる教育と思って、少し粘ってみるのも大切です。
一人っ子ではなかなか経験することのない取り合いを、教育材料ととらえましょう。
大変なことも多いですが、おもちゃを取り合うのなんて長い子育て期間の中でも一瞬の出来事なのです。