この記事を読んでいるあなたは、大根を丸々1本使い切れますか。
サラダや煮物、おでんに大根おろし、いろいろな料理に出来ても一度に使い切る事は難しいですよね。
かといって冷蔵庫だと足が速いし、カットされたものを買っても割高だし、なにかいい保存方法ないかな…と考えておられる方も多いのではないでしょうか。
そこで、食品の長期保存といえば、冷凍庫での冷凍。
下処理さえしておけば、使いたいときに解凍して使用でき、とても便利なものですよね。
そんな冷凍保存ですが、食材によって向き不向きがあることも、主婦のみなさんはご存じなのではないでしょうか。
今回テーマとして挙げる「大根」も冷凍保存のイメージは薄いですよね。
サラダや煮物、みそ汁の具財、おでんなど様々な料理に使える万能なお野菜。
でも大根ってお野菜の中でも、使い切れない事の多い野菜…。
そんな大根が冷凍出来たらうれしいですよね!
今回はそんな大根の、冷凍するとぶよぶよになる理由や冷凍大根の簡単レシピまでご紹介します。
この記事では
・なぜ大根は冷凍するとぶよぶよになってしまうの?
・大根っておいしく冷凍で保存できるの!?
・大根を冷凍する前に「下茹で」のひと手間で味染み大根に!
・冷凍した大根って何に使えるの?
・冷凍大根のおすすめ簡単レシピをご紹介
などについて詳しくお伝えしますので、ぜひ参考にしてくださいね^^
大根を冷凍するとぶよぶよになる理由とは?
なぜ大根は冷凍すると、ぶよぶよになってしまうのでしょう。
大根を冷凍すると、その質感がぶよぶよになるのは、大根の細胞内に含まれる水分が凍ることによって生じる現象です。
ここでは、なぜこのような変化が起こるのかを詳しく解説します。
水分の凍結と細胞壁の破壊
大根などの野菜は、細胞内に大量の水分を含んでいます。
これらの野菜を冷凍庫で凍らせると、細胞内の水分が氷晶となります。
氷晶は体積が増える性質があるため、細胞壁を押し広げてしまい、最終的には細胞壁を破壊します。
このため、解凍時に細胞内の構造が元に戻らず、水分が流出してしまいます。
質感の変化のメカニズム
解凍後の大根は、細胞壁の破壊によって保持していた水分が流出することで、元のシャキシャキとした質感が失われ、ぶよぶよとしたものに変わります。
特に大根のような水分を多く含む野菜は、この現象が顕著に現れます。
ぶよぶよ対策と利用方法
冷凍による質感の変化を避けたい場合、生のまま冷凍するのではなく、茹でるなどしてから冷凍する方法が効果的です。
また、ぶよぶよになった大根は、生食には向きませんが、煮物やスープの材料として活用することで、食感の変化を気にせず楽しむことができます。
たしかに、ぶよぶよの大根だと大根の魅力が半減してしまいますよね。
そんな大根ですが、方法次第では美味しく冷凍保存が出来るのです!
そして、正しく冷凍することにより、より味の染みやすい大根になるメリットもあるのです!
次章から詳しく説明していきますね。
大根の冷凍保存の仕方をご紹介
大根っておいしく冷凍保存できるのでしょうか。
結論からいうと「できます」!
ぜひ、この記事を参考にして、おいしい大根を、おいしいまま冷凍して、食べたいときにおいしく食べてくださいね。
まず、前提からお話すると、大根はおいしく冷凍できるのですが、やはり冷凍で水分は多く抜けてしまうため、解凍して生で食べることには向きません。
ですので、冷凍した大根は加熱用と考えましょう!
生大根の冷凍の方法
- 大根は丸々1本や大きいカットのままではなく、そのまま調理するようにいちょう切りや短冊切り、輪切りにカットします。
- カット後、キッチンペーパーなどで水気を取ります。
- ラップに包んで、冷凍ジップロックに入れて冷凍します。この時なるべく空気が入らないようにしましょう。
※ポイントは冷凍するまえにしっかりと余分な水分を拭きとる事です。
冷凍した大根は、冷凍庫で約1ヵ月もちますが、他の食材同様なるべく早く使うようにしましょう。
冷凍する前に下ゆでするメリットとやり方。
生の大根の冷凍方法は上記で説明しましたね。
では次は、冷凍前にひと手間加えるだけで、味染みの美味しい大根がさらに時短で作れる方法をご紹介します!
おでん好きの方は必見ですよ!
それは「下茹で」をすることです。
下茹でをすることで、解凍する時間がなく半解凍でも味染み大根が、より短い時間で作れるのです。
そして、生での冷凍と比較し、変色を防ぐ効果もあります。
では方法をお伝えしますね。
- 大根を料理に使う大きさにカットする。
- 面取りや隠し包丁を入れる。
- 鍋の場合は水から入れ火にかける。電子レンジの場合は、耐熱容器に大根を並べ、ふわっとラップをかけ600Wで6分加熱(ご家庭の電子レンジによって加熱時間は前後します。様子を見ながら調整してください)。竹串を刺して「少し硬いかな?」くらいで火を止める。
- あら熱が取れたのを確認してから、生の時と同様キッチンペーパーなどで水気を取り、ラップに包み冷凍ジップロックに入れ冷凍する。
下ゆでというひと手間が掛かりますが、煮込む時間が短縮され、さらに味も染みやすくなるので、やってみる価値はありですよ!
また、下茹でをする時に、お出汁を使って茹でることで、もっと濃い味染み大根も作れます。
冷凍した大根のおすすめの使い方
では具体的に冷凍保存をした大根は、どんな料理に使えるのか見ていきましょう!
大きく輪切りにして冷凍した大根は常温で30分~1時間置き、その後は生の大根同様に調理していきます。
半解凍状態でおでんや煮物にすると、中までしっかり味が染みて、とっても美味しいですよ。
いちょう切りや短冊切りのように小さく冷凍した大根は、特に解凍の必要はありません。
そのままお味噌汁や炒め物などに活用できますよ。
ほぼ生の大根と使い方は変わらないので、その料理に合わせてカットし冷凍しておくと良いでしょう。
私は大根を冷凍する方法を知ってから、いちょう切り・短冊切り・輪切りの3種類をストックするようになりました。
お味噌汁の具財がない!って時にとっても役立っています。
冷凍大根を使った人気の簡単レシピをご紹介
我が家で実際に作って美味しかった冷凍大根レシピをご紹介します!
圧力鍋不要!冷凍大根を使った、豚バラ大根!
【用意する材料(2人分)】
- 冷凍大根(いちょう切り):10㎝程度
- 豚バラ肉:100g
- こんにゃく:1/4枚
- だしの素:小さじ1
- 水:100cc
- 油:小さじ2
- 砂糖:大さじ1と1/2
- 醤油:大さじ1と1/2
【作り方】
- 豚バラ肉は食べやすい大きさに切る。こんにゃくも豚バラ肉と同じ大きさにすると食べやすいです。
- フライパンに油を入れ火にかける。フライパンが温まったら豚バラ肉→こんにゃく→大根の順に入れ火を通す。
- 全体に軽く火が通ったら、水・だしの素・砂糖・醤油を入れ、沸騰したら弱火で7分ほど煮込む。(ご家庭のガスコンロやIHクッキングヒーターによって火力に違いが出るため微調整して下さい。)
- 火を止め、全体が覚めるまで放置します。
ポイントは一度冷ますことです!
生の大根でも、冷ます時に味が染みていきますが、冷凍大根ではもっと染みていきます!
まるで圧力鍋を使ったみたいで、初めて食べた時はびっくりしました。
夫はいつも通り圧力鍋を使っていると思っていましたよ(笑)食べるときは再び温め直してください。
おすすめのレシピを一つ紹介しましたが、この他にも普段使いでお味噌汁やおでんに使えますよ。
まとめ
大根を冷凍するという方法を提案してきました。
厚切りで冷凍する以外、生の大根と扱いは変わらないので、「早く使い切らなきゃ!」と思っていた大根というお野菜が、丸々1本買い出来る便利なお野菜になりましたよね^^
今回の記事を下記にまとめておきます。
- 大根は冷凍出来る!
- むしろ冷凍をしたほうが味染みもよく美味しい大根に!
- シャキシャキ感は無くなってしまうので、サラダには不向き。
- 水分を拭きとって、なるべく空気に触れないように保存するのか、冷凍保存のポイント!
これであなたも、大根料理のレパートリーがぐんっと増えること間違いなしです。
ぶり大根・豚バラ大根・おでん。想像しただけで、おなかが空いてきそうですよね。
安売りで1本買いした大根でも、近所の方からもらった大根でも、さくっと冷凍してさっと大根料理を作っていきましょう!